6月30日「伝道の喜び」

※6月30日は「分区デー」講壇交換日でした。その際に、週報裏の説教要旨欄に記載した記事です。

 「伝道」の目標は何か?それは「洗礼」です。受洗者が与えられるということが伝道の目標です。これははっきりとしています。イエスさまの大宣教命令があります。「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。」(マタイ28:19-20)これが伝道の目標です。

 このように伝道の目標ははっきりしているのです。けれども、伝道の出発点については、少しぼんやりしているところがあるのではないかと思うのです。どこから、何から、伝道を始めたらよいのだろうか…。実は伝道の出発点もはっきりしているのです。それは「信仰」です。言わずもがな、信仰なしに伝道が始まることはないのです。では、信仰の何が伝道を起こすのか…、それは信仰がもたらす「喜び」です。

 伝道の出発点となる「信仰」において、確かにわたくしたちキリスト者がいかに信仰に生きることを喜びとしているかということが問われます。そういう意味で、これから伝道をするキリスト者が、信仰に生きる喜びに生きていなければ伝わらないのです。けれども、ここで気を付けなければならないことがあります。それは、ただ単に、わたしが喜んでいるかということ以上に、伝道の目標にある喜びを思い描いているかということです。具体的に、あの人が洗礼を受けて信仰に生きる喜びを受け取るということを、自分の喜びとして思い描いているかどうかということです。あるいは、こういうことをしたら福音を信じて受洗者が与えられるという喜びを思い描いて伝道をなすかということです。

 わたくしたちが伝道を始めようとする時、多くの場合、何をしようかと考えるでしょう。そうして、伝道集会やバザーやコンサートの開催やトラクト配布や路傍伝道などを考えます。その時、どの程度の規模で、どんな時期にそれらは実施可能であるかを考えるでしょう。けれども、そこでしていることは、自分たちの実力を量るということではないだろうか。そうして、これは出来る、出来ないを考えるのではないでしょうか。そこにあるのは実は神さまの恵みに対する疑いと言えるかもしれません。何もなくても踏み出せば神さまが備えてくださるということではなくて、自分たちの考え通りに、思い描いた通りにことが起こるかどうかを考えているのではないでしょうか。

 伝道の出発点になる「喜び」は、わたくしたちの実力の範囲内にあるものではありません。神さまが備えてくださる大いなる恵みの内にあるのです。聖書を開きますとはっきりとわかります。イエスさまが伝道活動をなさった時、病が癒された人たち、悪霊を追い出してもらった人たち、徴税人や罪人たち、彼らは喜んでイエスさまのことを人々に伝えました。彼らが持っていたものはなんでしょうか。何もありません。ただ主からの憐れみを受けただけでした。その喜びだけでした!一方、イエスさまは故郷のナザレの人たちの不信仰によっては奇跡をなすことがお出来になりませんでした。なぜなら疑いだけで喜びがなかったからです。

 使徒たちも同じでした。特にパウロはどんな境遇に置かれても信仰の喜びの内に生きた人でした。自分の喜びではありません。キリストが宣べ伝えられていることへの喜びです。その宣べ伝えられたキリストご自身が伝道の業の上に大いなる恵みをお注ぎくださったのです。彼らが見たものは、自分たちの実力をはるかに超えて注がれた神さまの恵みでした。それこそが彼らの大いなる喜びでした。それは何よりも主の御言葉の力そのものがなした奇跡でした。

 伝道の出発点は、あるいはその道のりは、わたくしたちが考えて、実行して、そうして達成して得た成果の内にももちろんあるでしょうけれども、それ以上に神さまが注いでくださる大いなる恵みをあなどってはならないと思います。神さまは、わたくしたちが伝道の先に神さまが大いなる恵みを注いでくださって、そこに喜びをもたらしてくださることを信じるならば、たとえそれがどんなことであろうとも必ずご自分の御業となさるのです。伝道する時は、時代や、自分たちの実力を測ったり、それを憂うのではなくただ恵みを信じて喜んでなすのです。主がなしてくださることを信じて、何でも、恐れずに、前進していくのです。

 

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