8月25日「わたしたちは変えられます」

コリントの信徒への手紙一15章35節~52節

 コリント教会は分裂と霊的熱狂主義の中にあったといわれます。ある者は「パウロに」、ある者は「アポロに」、「ケファに」、「キリストに」と言っていたようです。また、霊の賜物を受けているからといって、みだらな行いをする者、強欲な者、偶像礼拝をする者までいたようです。パウロはそんなコリント教会へ宛てた手紙のまとめの部分で「わたしはこう言いたいのです。肉と血は神の国を受け継ぐことは出来ず、朽ちるものが朽ちないものを受け継ぐことは出来ません。」と書き記しました。

 コリント教会の人たちはこの言葉をどのように受け止めたでしょうか。わたくしたちはどのように受け止めるでしょうか。この50節の言葉はここだけを抜き出して読みますと大変絶望的な言葉に聞こえます。どんなに信仰深くても、不信仰でも肉に生きている以上は神さまの御国の宝に預かることが出来ないと語るからです。

 「肉と血」というのは「罪」と同じ意味で使われております。56節に「死のとげは罪であり、罪の力は律法です」と書かれております。「肉」は滅びるものです。つまり死ぬのです。その死は罪によってもたらされます。罪が死をもたらす力としてもっているのが律法です。律法というのは神さまとの約束事です。ですから肉においてはどんなに信仰深かろうが不信仰だろうが神さまとの約束事を守ることが出来ないので、肉は罪の存在であり、滅びるものだということなのです。

 ここでの問題は「死」そのものではなくて「罪」です。なぜなら肉に生きている以上は死は免れ得ないものだからです。死が免れ得ないものであるがゆえに死を問題にしても意味がありません。だから死を招く罪が問題になるのです。けれども、罪が分かったからといって死を免れられるわけではありません。つまり罪が分かって悔い改めたからと言って死を免れるわけではないのです。ということは、神さまがお造りになられた人間はそもそも「悪い」存在なのだろうか…ということになります。天地創造の時に神さまが人をお造りになられた時に神さまは人をお造りになられて「よし」とされたのですから人間は「善し」とされているはずです。

 「罪」というのは、そもそも神さまから離れては生きていけない人間が神さまから離れようと働くものです。神さまは御心に反することの出来る自由を人間にお与えになられました。この自由は本来神さまと共に生きるために与えられたもののはずでしたけれども、人間は肉に罪を犯させることに用いてしまったのです。だからこそ人間はもう一度神さまのものとなるように変えられなければならないのです。そうしなければ肉に働く罪のとげは消え去ることはないのです。

 肉によって御言葉を聞く時、それは命の言葉として響きません。光を放つ言葉にはなりません。だから、肉によって御言葉を聞いても救われないのです。信仰によって神さまの御言葉を聞かなければなりません。そうして信仰によって聞く時にこそ御言葉は命の言葉となるのです。

 御言葉が命の言葉となるその瞬間は「洗礼」によって起こるのです。今朝の御言葉にある「一瞬にして」ということについて、それは肉の滅びの瞬間だと説明するものがありますけれども、わたくしは違うと思います。もし、死の時こそがその時であるとするならばわたくしたちが神さまの御言葉を聞くことも信仰に生きることもなんと空しいことだろうかと思います。そうではなくて、この一瞬は洗礼の時に起こるのです。その時、わたくしたちはイエスさまを救い主として受け入れて罪に死ぬのです。そうして罪に死んで復活の命に生きるのです。

 「洗礼」は、わたしの信仰の証しともいえますけれども、もっと大切なことは本来神さまのものであったわたしが回復されるということにあります。イエスさまの十字架の死と復活を信じる信仰によって永遠の命は回復されるのです。その時、一瞬にしてわたくしたちは変えられました。それは、聖書や信仰に対する知識や時間の問題でも、立派かどうかの問題ではありません。そんなことは関係ないのです。老若男女関係なく、洗礼を受ける時それは神さまの御業として起こっているのです。その時にわたくしたちは変えられたのです。肉の滅びから解放されて、本当の自由の内に、永遠の命を抱いて生きる者へと変えられたのです。そうして神さまのものとして回復されているのです。これこそがわたくしたちの喜びなのです。

 

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